【タイムマネジメント】タスク山積み状態から抜け出す方法(後編)

個人事業主、起業家、経営者だけでなく、会社員でも公務員でも・・・
多くの人の頭を悩ませている「時間が足りない問題」「やること多過ぎ問題」

この問題に切り込む後編です。

よければ、前編からどうぞ!

  POINT

後編では、時間割の具体例や作成時のコツ、注意点について紹介しますね!

目次

注意!!よくある時間の無駄づかい

まずは、やってはいけない時間の無駄づかいを紹介します。

①マルチタスクは危険
②プライムタイムに軽い作業

③ありがちな間違った時間割

①マルチタスクは危険

「マルチタスク」って、同時に複数のタスクを処理して効率的なイメージがありませんか?
実は、とっても危険なんです。その理由は3つあります。

(1)タスクを切り替えるごとに集中力がリセットされる
(2)新しく入ってきたタスクを優先させてしまう
(3)タスクの優先順位がつけられなくなる

例えば

セミナーの内容を考えていたら、クライアントから連絡。資料修正を依頼されたので、先にそれをやる。
終わったら、またセミナーの内容を考えることに戻る。
でも、締め切りが違いデザインの修正があったことを思い出したので、それにも手をつける。
再び別のクライアントから連絡。デザイン修正を依頼されて・・・

って感じになること、ありませんか?

このようなマルチタスクって、短時間に多くのタスクを処理している・・
ように見えますが、実際はクライアントからの修正依頼を終えただけです。
セミナーの内容は途中で頓挫、締め切りが近いデザインの修正も中途半端・・・
がむしゃらに頑張ってはいるけれども、実はほとんど前進してないんです。

そもそも、複数のタスクにとりかかると、タスクが変わる度に集中力がリセットされてしまいます。リセットされると新たな気持ちになって良さそうな感じもしますが、タスクが変わればゴールも変わり、それをセットし直して、また集中し直すことになります。何度も何度もタスクを切り替えることで、ゴールをセットし直しつつ、集中し直して・・・そんなことを繰り返していくことになってしまいます。こんな状態ではモチベーションも上がりづらくなり、十分なパフォーマンスを発揮できません。

また、このようなマルチタスクで仕事をしていると、新しく入ってきたタスクを優先させてしまうことが多くなります。
先ほどの例のように、クライアントからの問い合わせがまさにそれです。「◯◯をやってほしい」と言われたから「早くやらなきゃ」という気持ちになって、今やっていたタスクを止めてそちらを優先させる、という感じです。
新しく入ってきたタスクを優先させていると、既存タスクの優先順位が分からなくなり、結局、山積みのタスクがいつまでも手つかずになってしまいます
1日がむしゃらにタスク処理をしていたはずなのに「あれ?タスク減った?結局何したっけ?」状態。
ほとんど前進しないまま1日があっという間に終わってしまうんです。。

起業初期の僕は、まさにコレでした。
がむしゃらにやっていたけれど、ほとんど前進しない日々が2年半ほど・・・
その間、本当に大変でした。
みなさんには、僕と同じような時間の無駄づかいをしないでほしいです。。

ちなみに!
頭の回転が速い人や要領が良い人なんかはマルチタスクが得意です。なので、起業しようとする人の多くはマルチタスクが得意だと思います。コレを読んでくれいている人の中にも知らず知らずにマルチタスクになっている人、多いと思います。一度、自分自身の仕事の取り組み方を見直してみるといいかもしれませんね!

②プライムタイムに軽い作業

プライムタイムとはもっとも集中できる時間帯です。

このプライムタイムに雑務や軽いタスクを入れてはいけません!
集中できる時間帯をつかって、重めの実務、未来用タスクに取り組むべきなんです。そうすることで効率が上がります。
そこに軽めの作業、例えば完成した資料の印刷のような単純な作業を入れてしまうと、集中力の無駄づかいになってしまいます。

どのブロックに何を入れるかでかなりパフォーマンスは変わってくるってことなんです。
「ブロック」 / 「やるべき作業」の詳細は前編で解説

③ありがちな間違った時間割

(1)自由ボケ
(2)マルチタスカー
(3)ガリ勉迷子
(4)ひとりブラック企業

(1)自由ボケ

ブロック作業の種類
午前 前半
午前 後半受け身・実務
午後 前半ぼーっとする
午後 後半実務
夕方ア然とする

起業したての人に多い時間割です。

始業時刻も自分で決められ、朝早起きして電車に乗らなくてすむので、早起きをやめて朝はゆっくり起きるようになります。
やっと10時頃から活動を開始して、受け身の作業と実務をごちゃ混ぜにやります。ごちゃ混ぜなので、作業スピードは上がりません。
そうこうしているうちにお昼に・・・昼食をとって眠くなって、ぼーっとします・・・
午後の後半あたりから「実務をやろうかなー」というふうになりますが、当初、自分が予定していたタスクが全然終わっていないので夕方にア然とする、という状態です。でも、翌日も早くは起きないという日々を繰り返します。

(2)マルチタスカー

ブロック作業の種類
午前 前半
午前 後半受け身・実務
午後 前半受け身・実務
午後 後半受け身・実務
夕方受け身・実務

このままじゃーやばい、ということで「頑張ろう!」という気持ちは出てきますが、相変わらず朝はゆっくり起きます。
そんな中でも、やろうという気持ちはあるので、とにかくがむしゃらにやってみます。
しかし、受け身と実務をごちゃ混ぜにして取り組んでいくので、マルチタスクの連続になってしまって効率は上がらず・・・
がむしゃらに努力している割に作業はあまり進まない、という状況です。
ですが、自由ボケの段階よりはやっていることが増えているので、案件は少しずつ増えていきます。

(3)ガリ勉の迷子

ブロック作業の種類
午前 前半受け身・実務
午前 後半受け身・実務
午後 前半偽未来への投資
午後 後半偽未来への投資
夕方未来用タスク

このあたりにくると、少しずつ売上が出てきて、余裕も生まれます。
周りにできる人がいることに気付き、「自分もやらなきゃ」と奮起して、早めに起きるようになります。
変わらず受け身と雑務をごちゃ混ぜにしながら、午前中いっぱい頑張ります。

自分自身にも、売上にも余裕が出てきたことで、セミナーや勉強会に参加し始めます。そのため、午後の時間をセミナーや勉強会につかうようになります。
しかし、この段階のあるあるで「なんかこのセミナーよさそう」「知っておいた方がよさそうな勉強会」という選び方してしまうんです。「とりあえず参加しておく」スタイルなので、本当に自分に必要かどうかを見極められず、どうでもいい内容のものにも参加して、時間とお金を浪費していまいがち。これが「偽未来への投資」です。最後は参加しまくってお金がなくなる、というオチが多いので注意が必要です。

ひとりブラック企業

ブロック作業の種類
午前 前半受け身・実務
午前 後半受け身・実務
午後 前半受け身・実務
午後 後半受け身・実務
夕方受け身・実務
受け身・実務

このあたりにくると、仕事が少しずつ順調にいき始めます。そうすると今度は手が足りなくなります。やることがかなり増えて、朝から夜までひたすら働くことになってしまいます。この段階では体を壊す人も少なくありません。

どうでしょう?
タイムマネジメントで頭を悩ませている人なら、どれかに当てはまっていませんか?
こんな時間割で仕事をしていると、もったいないし、前進しないので、自分に合った時間割を作って作業効率を上げましょう!

自分に合った時間割を作るコツ

①バイオリズムや性格に合わせる
②ターゲットの時間割を考慮する

①については、以下で解説します。
もう1つ重要なのは、あなたのターゲットの時間割。
お客さんとの打ち合わせを夕方にしたい、と思っていも、ターゲットとするお客さんが、その時間帯は他の業務で手が離せない状況だったら、打ち合わせはできませんよね。なので、ターゲットの時間割も考慮しながら、自分の性格やバイオリズムに合わせて時間割をつくるのがポイントです!

中尾の時間割を例に挙げて解説!

  POINT

僕が実際につかっている時間割を大公開!
僕を例につかって解説していきます!

中尾の性格やバイオリズム

・不安症なので、着信や受信を無視できない
・一旦集中すると人の声が聞こえない
・集中力が高い順番が 夕方>夜>朝>日中

こんな感じです。
不安症なので、お客さんからの問い合わせを無視できません。メールは見ちゃうし、××修正して下さい、と言われたら無視できない性格です。
一旦集中すると周りの声が聞こえなくなるくらい集中します。高い集中力を発揮できるのは、夕方・夜の時間帯、続いて朝です。これは、周りに人がいなくてガヤガヤしていない時間帯なんです。
太陽が高い時間帯は眠くなってしまう傾向にあって、いちばんダメな時間帯は午後ブロック。そのブロックは使い物になりません・・・実際に事務所にいてもお昼寝していたり、うろちょろしていたり。。そんな感じなんです。

そんな僕に合った時間割がコレ

  POINT

太陽が高い時間に軽めの作業を持っていきます。
5年間同じ時間割をつかってるんです!

ブロック時間作業の種類ちょこっと解説
午前 前半~10時重めの実務7時~8時頃に出社して、スタッフがそろう10時頃までは、気が散りにくくて集中しやすい時間帯です。ここで重めの実務をやっています。
午前 後半10時~12時日常の雑務日常の雑務としてメールチェック、その返信などを全てやります。不安症のため、そうしないと気が気じゃないので、このブロックで全て終わらせてしまいます。
午後13時~16時打ち合わせ
面談
軽めの実務
能率が上がらない時間帯。なので、重めの実務は絶対にできません。そこで、打ち合わせや面談の時間にして、集中せざるを得ない状況や寝ない状況にもっていくようにしています。
夕方16時~18時重めの実務
(場所移動)
夕方になってくるとシャキッとしてくるので、重めの実務にとりかかります。でも、多動で同じ場所にずっといられないので喫茶店などに場所移動をして仕事をすることも多いです。
18時~20時重めの実務
未来用タスク
集中できる時間帯。重めの実務、それから未来用タスクの時間として確保してあります。

【参考】タイプ別時間割例

他にもよくあるタイプはこんな感じです。時間割を作るときの参考にしてください。

✔ 朝型タイプ
✔ 夜型タイプ
✔ チームワークタイプ
✔ 不安症タイプ

朝型タイプ

バイオリズムや性格
・日の出とともに気合いがみなぎる
・夕方で仕事モードは一区切り
・集中力が高い順:朝>昼>夕>夜

重要なタスクから着手していく

ブロック作業の種類
午前 前半重めの実務
未来用タスク
午前 後半重めの実務
午後 前半雑務
打ち合わせ
午後 後半軽めの作業
夕方

夜型タイプ

バイオリズムや性格
・朝はボーッとしていて集中できない
・夜中に作業して、朝方に就寝
・集中力が高い順:夜>夕>昼>朝

→軽めの作業から着手していく

ブロック作業の種類
午前 前半
午前 後半雑務
午後 前半軽めの実務
午後 後半打ち合わせ
重めの実務
夕方重めの実務
重めの実務
未来用タスク

チームワークタイプ

バイオリズムや性格
・周りに話せる人がいないと集中できない
・自分ひとりで作業をしていると迷子になる
・集中力が高い順:話せる人がいる時間帯>いない

→話せる人がいる環境に身を置く

ブロック作業の種類
午前 前半雑務
午前 後半重めの実務
午後 前半軽めの雑務
打ち合わせ
午後 後半重めの実務
夕方未来用タスク
受け身・実務

不安症タイプ

バイオリズムや性格
・受信や着信を放っておけない
・周りからの影響を受けやすい
・集中力が高い順:プレッシャー無>有

→午前と午後それぞれ憂いを断ってから集中する

ブロック作業の種類
午前 前半雑務
午前 後半重めの実務
午後 前半雑務
軽めの実務
打ち合わせ
午後 後半重めの実務
夕方未来用タスク

自分に合ったタイムマネジメントを

僕自身、今つかっている仕事の時間割にたどり着くまでに、さまざまな方法を勉強したり、実際に試したりしてきました。
中には、「スマートフォンを手の届かないところに置いて集中する」とか「ネット環境のない場所へ行って集中する」というやり方もありました。
実際にやってみたけれど、僕にとっては脅迫的な感じがして、しかも、手元にスマートフォンがない不安が勝って全く集中できませんでした。でも、このやり方でうまくいく人もたくさんいると思います。いろいろな方法があるので、自分に合うやり方を見つけていくことが大切です。
この仕事の時間割が、あなたのタイムマネジメントの参考になっていたら、とても嬉しいです!

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